社長挨拶(株主の皆様へ)

 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

 当社グループは、「お客さま第一主義」の基本理念のもと、お客さまに満足していただける商品やサービスをご提供することによって、持続的な成長と安定的な収益を実現し、更なる企業価値向上を図ってまいります。

 株主の皆様には、今後とも一層のご指導ならびにご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長 多田 和洋

平成29年12月期の事業環境と業績の概況について

平成29年12月期の業績(連結)
売上高 430億4千万円 (前年同期比1.0%増)
営業利益 14億5千9百万円 (前年同期比76.5%増)
経常利益 17億4千7百万円 (前年同期比81.1%増)
親会社株主に帰属
する当期純利益
15億3千6百万円(前年同期比498.0%増)

 平成29年12月期におけるわが国経済は、政府や日銀の各種政策などにより、企業収益や雇用・所得環境の改善がつづくなか、個人消費に一部持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。

 当アパレル・ファッション業界におきましては、百貨店などで、株高に伴う資産効果や訪日外国人による免税需要などで化粧品や一部高額品が好調に推移したものの、衣料品に関する消費者の節約志向は依然として強く、総じて厳しい環境が続きました。

 このような状況の中、当社グループは、平成30年度を最終年度とする中期経営計画に基づく三つの重点政策、「既存事業の収益向上」、「Eコマース事業の拡大」、「積極的な新規事業開発」に引き続き取り組み、安定的な収益基盤の確立に努めてまいりました。既存事業では、インポート主力ブランドの出店政策の推進やオリジナルブランドのマーチャンダイジングの精度向上に注力し、Eコマース事業では、店舗とオンラインストアとのポイント共通化サービスを目的とした「ルックメンバーシップ」の対象ブランドや対象店舗の拡大に取り組むなど、Eコマース売上構成比10%の早期実現に向けた施策に取り組んでまいりました。新規事業では、平成29年3月より大人の女性に向けたオリジナルブランド「フィラージュ」の販売を開始いたしました。

 これらの結果、当社グループの平成29年12月期の売上高は430億4千万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は14億5千9百万円(前年同期比76.5%増)、経常利益は17億4千7百万円(前年同期比81.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億3千6百万円(前年同期比498.0%増)という結果で終了いたしました。

セグメント別の業績について

アパレル関連事業

 「日本」につきましては、株式会社ルックが展開するオリジナルブランド「キース」において、企画精度の向上に引き続き努めた結果、売上が順調に推移したほか、直営店を中心に展開するインポートブランド「イル ビゾンテ」、「マリメッコ」において、新規出店を推し進めるなど売上拡大に取り組んでまいりました。また、A.P.C.Japan株式会社が展開する「A.P.C.」において、バッグや財布などのレザー小物の品揃えの強化やEコマースでの販売強化に取り組んだ結果、売上が堅調に推移し、更には株式会社デンハム・ジャパンが展開する「デンハム」において、東京銀座の複合施設「GINZA SIX」をはじめとする新規出店を推し進めるなど事業拡大策に取り組んでまいりました。また、当事業年度にブランド設立70周年を迎えた「レペット」やブランド設立30周年を迎えた「A.P.C.」などにおいては、記念商品の販売や記念イベントを行うなど、更なるブランド価値向上に取り組んでまいりました。Eコマース事業におきましては、「ルックメンバーシップ」において、平成29年2月より「A.P.C.」を対象ブランドに加えるなど、お客様の利便性の向上に向け取り組んでまいりました。また、昨年からの事業の選択と集中の効果により、減収ながらも大幅な増益となりました。これらの結果、「日本」の売上高は274億円(前年同期比0.9%減)、営業利益は8億2千1百万円(前年同期比284.4%増)となりました。 

 「韓国」につきましては、株式会社アイディールックにおいて、フランスのインポートブランド「サンドロ」や「マージュ」などの売上が好調に推移いたしました。また、平成28年9月より販売を開始したフランスのインポートブランド「A.P.C.」の売上が年間を通して寄与した結果、売上高が増加いたしました。一方、インポートブランドの売上増加に伴う粗利益率の低下や新規出店に伴う販売費及び一般管理費が増加し営業利益は前年同期を下回りました。株式会社アイディージョイにおいては、展開店舗の見直しにより、売上高及び営業利益が増加しました。これらの結果、「韓国」の売上高は147億6千3百万円(前年同期比6.5%増)、営業利益は4億8千8百万円(前年同期比3.3%増)となりました。

 「その他海外」(香港・中国)につきましては、ルック(H.K.)Ltd.(香港)においては、店舗の売上が好調に推移した結果、増収増益となりました。洛格(上海)商貿有限公司においては、平成28年7月より事業内容をEコマース事業に集約した結果、売上高は減少いたしましたが、収益性は大幅に改善いたしました。これらにより、「その他海外」の売上高は2億2千2百万円(前年同期比5.3%減)、営業利益は2千3百万円(前年同期は3千2百万円の営業損失)となりました。

 これらの結果、アパレル関連事業の売上高は423億8千7百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は13億3千2百万円(前年同期比104.0%増)となりました。

生産及びOEM事業

 「生産及びOEM事業」につきましては、株式会社ルックモードにおいて、OEM事業の売上は増加したものの当社アパレル製品の生産高が減少したことにより、売上高は前年同期を下回り、31億1千5百万円(前年同期比13.1%減)、営業利益は3百万円(前年同期比94.5%減)となりました。

物流事業

 「物流事業」につきましては、株式会社エル・ロジスティクスにおいて、「デンハム」の物流業務を平成29年9月に統合するなど、経営の効率化に努めてまいりましたが、当社の取扱高が減少した結果、売上高は11億3千1百万円(前年同期比7.0%減)となりました。一方、平成28年8月の物流拠点統合などの効果により、営業利益は6千9百万円(前年同期比17.6%増)となりました。

飲食事業

 「飲食事業」につきましては、株式会社ファッショナブルフーズ・インターナショナルが展開する「ジェラテリア マルゲラ」において、当連結会計年度の売上高は1億3千8百万円(前年同期比4.9%減)となりました。一方、販売費の低減に努めた結果、営業損失は2千4百万円(前年同期は3千1百万円の営業損失)に縮小いたしました。

平成30年12月期の見通しについて

売上高 450億円 (前年同期比4.6%増)
営業利益 16億円 (前年同期比9.6%増)
経常利益 18億円 (前年同期比3.0%増)
親会社株主に帰属
する当期純利益
16億円(前年同期比4.1%増)

 平成30年度のわが国経済の見通しにつきましては、政府や日銀の経済政策による下支えなどにより、企業収益や雇用・所得環境の改善がつづき、緩やかな回復基調で推移していくことが期待されるものの、米国の経済政策運営や新興国・資源国経済の動向、地政学リスクなど、依然として不透明な状況が続くものと予想されます。

 このような状況において、当社は更なる成長のため、より一層の経営に係る意思決定の迅速化を図り、機動的かつ柔軟な経営判断を可能にするグループ運営体制を構築することを目指し、平成30年1月より持株会社体制へ移行いたしました。今後は、グループ経営の一層の効率性の向上に向けた対応を実施していく所存です。

 中期経営計画最終年度にあたる平成30年度においては、中期経営計画で掲げる重点政策を引き続き推し進めてまいります。日本における既存事業につきましては、株式会社ルックが展開する「マリメッコ」や「レペット」、A.P.C.Japan株式会社が展開する「A.P.C.」、株式会社デンハム・ジャパンが展開する「デンハム」などの新規出店政策の推進など経営資源を効果的に投資し、安定的収益基盤の確立に引き続き取り組んでまいります。Eコマース事業につきましては、「ルックメンバーシップ」で蓄積されたデータを活用し、一人一人のお客様にパーソナライズしたサービスを提供するとともに、対象ブランドや対象店舗の拡大を推し進め、更なるお客様の利便性の向上に取り組んでまいります。新規事業につきましては、平成30年春より、フランスのライフスタイルブランド「ベンシモン」の独占輸入販売を開始し、東京代官山の店舗より「ベンシモン オトゥール・デュ・モンド」の展開を開始いたしました。

 海外につきましては、韓国の株式会社アイディールックにおいて、インポートブランド「A.P.C.」の新規出店を推し進めるほか、「デンハム」の店舗の展開を開始するなど、売上の拡大に努めてまいります。中国の洛格(上海)商貿有限公司においては、Eコマース事業の拡大に注力し、引き続き、売上の拡大に努めてまいります。

 これら施策を実行し、平成30年12月期の連結業績につきましては、連結売上高450億円(前年同期比4.6%増)、連結営業利益16億円(前年同期比9.6%増)、連結経常利益18億円(前年同期比3.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億円(前年同期比4.1%増)を見込んでおります。